ブラッシュアップとブラッシュアウトで迷ったことはありませんか?
「その資料、もう少しブラッシュアップしておいて」
上司からこう言われたとき、多くの人は「もっと良くしておく、という意味だな」と理解できるでしょう。
では、「ブラッシュアウトしておいて」と言われたらどうでしょうか。
「アウトってことは外に出す?」「ブラッシュアップと同じ意味?」と、一瞬迷った経験がある人も少なくありません。
実はこの2つ、似ているようで意味はまったく異なります。知らずに使うと、相手に正反対の意図を伝えてしまうことさえあります。
かつての私は、横文字を使えば仕事ができそうに見えると思い込み、意味を曖昧にしたまま使って大恥をかきました。この記事では、その失敗を踏まえて、正しい意味と実践的な使い分けを解説します。
ブラッシュアップとブラッシュアウトの意味の違い
| 項目 | ブラッシュアップ(Brush up) | ブラッシュアウト(Brush out) |
|---|---|---|
| 主な意味 | 磨き上げる・改善する | 掃き出す・使い果たす |
| ビジネスでの意図 | 質を高める | 隅々まで洗い出す・一掃する |
| イメージ | 宝石を磨いて輝かせる | 部屋の隅のゴミを掃き出す |
| よくある誤解 | 特になし | ブラッシュアップの言い間違い |
実務の現場では、「ブラッシュアウト」が使われている場合でも、実際には「ブラッシュアップの言い間違い」であるケースが非常に多いのが実情です。
会議で固まった「ブラッシュアウト」事件
入社2年目のある会議でのことです。企画書を提出した私に、先輩がこう言いました。
「これ、もう少しブラッシュアウトできるんじゃない?」
私は「アウト=外に出す」と解釈し、「もう全部出しましたが、これ以上何を出せばいいんでしょうか?」と返してしまいました。
一瞬で空気が凍りつきました。先輩が言いたかったのは、「細部まで徹底的に検証しろ」という意味だったのです。
言葉の定義を知らなかったせいで、議論を止めてしまい、「こいつ、分かってないな」という印象だけが残りました。
ブラッシュアウトを使うと失敗しやすい場面
横文字は便利ですが、使いどころを間違えると逆効果です。
【避けたい使い方】
「今回のプロジェクト、徹底的にブラッシュアウトしていきましょう」
聞き手は「何を掃き出すのか分からない」「ブラッシュアップと言いたいだけでは?」と違和感を覚えます。
【評価されやすい言い換え】
「今回の企画、さらに質を高めるためにブラッシュアップしていきましょう」
横文字を使う場合でも、日本語で補足するだけで、認識のズレは防げます。
評価されるブラッシュアップをするためのポイント
単なる修正作業で終わらせないために、次の3点を意識しましょう。
- 引き算をする
情報を足すよりも、不要な文章やスライドを削る方が効果的です。 - 具体性を加える
「頑張ります」を「数値を5%改善します」に変えるだけで説得力が上がります。 - 客観的な視点を入れる
少し時間を置いて見直すだけで、完成度は大きく変わります。
まとめ|ブラッシュアップとブラッシュアウトは別物
- ブラッシュアップは「磨いて価値を高める」こと
- ブラッシュアウトは「出し切る・掃き出す」こと
この違いを理解していれば、上司の指示に迷うことはありません。
言葉を正しく使い、仕事の中身を磨き上げること。それが、信頼されるビジネスパーソンへの近道です。
明日からは、自信を持って「ブラッシュアップしてきます」と言えるようになりましょう。



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