「承る」と「拝受する」の違いとは|意味・使い分け・例文付き

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ビジネスメールや文書で目にする「承る」と「拝受する」。
どちらも「受ける」という意味ですが、実は使い分けを誤ると「堅すぎる」「不自然」といった印象を与えてしまうことがあります。

私も新人の頃、報告メールで毎回「資料を拝受しました」と書いていたところ、先輩から「それは少しかしこまりすぎるよ」とやんわり注意されたことがありました。
その経験から、「似ているようで使いどころが違う言葉」だと意識するようになりました。

この記事では、「承る」と「拝受する」の違いをわかりやすく整理し、ビジネスシーンで自然に使い分けられるように解説していきます。

「承る」とは

「承る(うけたまわる)」は、謙譲語として相手の言葉・依頼・意向を受けることを表す表現です。会話でも文書でも使いやすく、ビジネスシーンで非常によく登場します。

「承る」の使用シーン

  • 依頼や注文を受けるとき
  • 相手の言葉・要望を聞き取るとき
  • 口頭やメールでの対応を表すとき

「承る」例文

  • ご依頼の件、確かに承りました。
  • 本日の会議は14時からと承っております。

※私の経験では、電話対応では「承知しました」よりも「承りました」の方がより丁寧に響きます。

「拝受する」とは

「拝受する(はいじゅする)」は、謙譲語として相手から物やメールなどをありがたく受け取ることを意味します。会話ではあまり使われず、主にビジネスメールや文書で使用されます。

「拝受する」の使用シーン

  • メールや文書を受け取った報告
  • 資料や贈り物を受け取った場合
  • フォーマルな文面での受領表現

「拝受する」例文

  • ご送付いただきました資料を、確かに拝受いたしました。
  • 先日のお心遣いを拝受し、心より御礼申し上げます。

※私自身、メールで「資料を拝受しました」と書いたときは、少しかしこまった丁寧さを出したい場面に適していると感じました。

「承る」と「拝受する」の違い

「承る」と「拝受する」は、どちらも「受ける」という意味を持ちますが、対象となるものが違います。
ざっくり言えば、承る=言葉や依頼を受ける、拝受する=物や文書を受け取ると覚えておくと迷いにくいでしょう。

違いを表で整理すると一目で理解できます。

表現意味よく使う場面
承る相手の言葉や依頼を受ける会話・電話・依頼への返答
拝受する物やメールをありがたく受け取るビジネスメール・書面・贈答品

具体的には「ご依頼の件、承りました」と言えば「言葉やお願いを受けた」ことになります。
一方で「資料を拝受いたしました」と書けば「物や文書を受け取った」ことを丁寧に伝えているのです。

つまり、ひとことでまとめるなら
「承る」=依頼や言葉に対して、「拝受する」=物や文書に対して使う表現です。

誤用に注意すべきポイント

  • 「承る」は物の受け取りには使えない。
  • 「拝受する」は会話では不自然になりやすく、主に文面で使う。
  • 「承る」を多用すると堅苦しく、「拝受する」を乱用すると古風な印象になる。

どちらも丁寧な表現ですが、相手との関係性や場面に合わせて使い分けることが、自然で感じの良い文章につながります。

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まとめ|承ると拝受するを正しく使い分けよう

  • 承る=言葉や依頼を受けるときに使う
  • 拝受する=物や文書を受け取るときに使う
  • 会話では「承る」、メールや文書では「拝受する」と意識すると自然

どちらも「受ける」という意味ですが、対象が違います。正しく使い分けることで、相手に「言葉を大切にしている人」という信頼感を与えることができます。
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