【お金の基本】「経費」と「精算」は何が違う?会社の仕組みと具体例

言葉の違い
スポンサーリンク

初めての出張や取引先との会食。仕事はうまくいったものの、領収書を山ほど持って帰ってきて、
「さあ、これをどう処理するんだ?」と、私は経理の壁にぶつかりました。

「この領収書は『経費』になるんだよね?」
「じゃあ、『精算』って何をするの?」

経費と精算は、どちらも日常のビジネスで当たり前に出てくる言葉ですが、
新入社員にとってはその役割と違いが曖昧になりがちです。
ここを間違えると、自分の立て替え金が返ってこなかったり、
経理部門に迷惑をかけてしまったりする可能性もあります。

この記事では、ビジネスのお金に関する基本中の基本である
「経費」と「精算」の決定的な違いを、
具体的な実務の流れと例を交えて分かりやすく解説します。

この記事を読めば、あなたはもう領収書処理に戸惑うことはありません。
お金の流れを正しく理解し、安心して仕事に集中できるようになりましょう。

経費と精算の違い|定義と役割を整理

まず、この二つの言葉は
「概念(考え方)」と「行動(手続き)」という、
まったく異なる役割を持っています。

経費とは|「会社の支出になるもの」という考え方

  • 定義:会社が売上を上げるために使った費用で、利益から差し引くことができる支出(簿記上の概念)
  • 目的:会社の利益や税金を計算する基礎になる
  • 具体例:取引先との飲食代、電車賃、備品購入費、家賃など

精算とは|「お金の過不足を調整する行為」

  • 定義:従業員が立て替えた経費や仮払い金について、実際の金額を計算し、会社と個人の間で過不足を調整する手続き
  • 目的:立て替え分を返してもらう、または余ったお金を会社に返す

<私の実体験:領収書処理のモヤモヤ>
私は最初、レシートをもらったら全部「経費だ!」と思っていました。
しかし経理部に聞くと、
「これは経費という項目で、あなたは今、その経費を精算しているんですよ」
と教えられました。

「経費」は名詞(項目)、「精算」は動詞(行為)
この整理ができた瞬間、一気に腑に落ちました。

実務でわかる|経費が発生して精算が終わるまでの流れ

ステップ行為内容役割
Step1発生(立て替え)業務に必要な費用を個人で支払う(例:電車賃500円)経費が発生
Step2申請領収書を添えて経費精算書を提出精算手続き開始
Step3承認上司・経理が内容を確認経費として認定
Step4支払立て替え分が会社から振り込まれる精算完了

精算は「立て替え」だけじゃない|具体例で理解

仮払い金の精算

  • 出張前に仮払い金(例:3万円)を受け取る
  • 実際の支出が2万5千円だった場合、差額5千円を会社に返金

このように、会社からお金を返す場合でも「精算」と呼びます。

旅費精算

  • 交通費・宿泊費を立て替える
  • 後日、領収書を提出して支払いを受ける

【ポイント】
精算は「お金の過不足をゼロにする」行為だと覚えておくと迷いません。

まとめ|経費と精算は役割がまったく違う

用語意味
経費会社の支出として扱われる項目(考え方)
精算立て替えや仮払いの過不足を調整する手続き

経費の理解は、会社で働くうえでの必須スキルです。

今日からは、領収書を見たら
「これは経費。そして今から精算する」
と、頭の中で言葉を分けてみてください。

それだけで、経理処理は驚くほどスムーズになります。

コメント