「それって、あなたの感想ですよね?」
「で、その根拠(エビデンス)はあるの?」
会議や報告の場で、こんな一言に詰まって冷や汗をかいた経験はありませんか?
ビジネスの現場では、正論や熱意だけでは相手を動かせません。
必要なのはファクト(事実)とエビデンス(証拠)という、役割の異なる2つの武器です。
この2つを混同していると、どれだけ説明しても「信用できない」で終わってしまいます。
かつて私自身、数字(ファクト)だけを並べて「だから何?」と一瞬で論破された経験があります。
この記事では、その失敗から学んだ「論破されない説明の型」を解説します。
エビデンスとファクトの違いとは?【意味を比較】
エビデンスとファクトの違いは、「素材」なのか「証明」なのかという点にあります。
| 項目 | ファクト(Fact) | エビデンス(Evidence) |
|---|---|---|
| 意味 | 実際に起きたこと、客観的な事実 | 主張や仮説を裏付けるための証拠 |
| 性質 | 誰が見ても変わらない「素材」 | 相手を納得させるための「武器」 |
| 役割 | 「何が起きたか」を伝える | 「なぜ正しいか」を証明する |
| 具体例 | 昨日の来客数は50人だった | この施策が有効だと示すためのデータ |
ファクトは「事実」、エビデンスは「根拠として使われた事実」と覚えると理解しやすくなります。
【失敗談】ファクトの羅列は、ただの報告で終わる
新人時代の私は、会議で必死に数字を集めていました。
「先月の解約率は〇%、PV数は〇でした」
しかし部長から返ってきたのは、
「で、結論は何? その数字で何を証明したいの?」
という一言。
このとき初めて気づきました。
ファクトは並べるだけでは意味がなく、主張と結びついて初めてエビデンスになるということに。
「根拠は?」と聞かれた時の正しい答え方【実践】
ここで、よくあるNG例と、評価される回答を比較します。
❌ NGな回答(主観が混じる)
「最近、お客様が不満そうにしている気がします。だから改善が必要です」
→ 主観が多く、すぐに論破されます。
✅ 評価される回答(ファクトをエビデンスに変える)
「アンケート結果では、30名中25名が『操作が難しい』と回答しました(ファクト)。
この結果をエビデンスとして、UI改善が最優先課題だと考えます」
このように、ファクト → 解釈 → 結論の順で話すと、反論されにくくなります。
強いエビデンスを作るための3つの条件
- 第三者のデータを使う
公的機関や調査会社など、自分以外の数字は説得力が段違いです。 - 時系列で比較する
「今どうか」だけでなく、「以前と比べてどう変わったか」を示しましょう。 - 現場の一次情報を入れる
顧客のメール、実際の発言、スクリーンショットなどは非常に強力なエビデンスになります。
まとめ|ファクトとエビデンスを使い分けるだけで仕事は変わる
- ファクトは、嘘のない「事実」
- エビデンスは、相手を動かすための「証拠」
「なんとなくそう思う」という感想から卒業し、
ファクトを積み上げ、意図を持ってエビデンスに変える。
この習慣が身につくだけで、あなたの発言は「意見」から「判断材料」へと格上げされます。
次の会議では、まず1つだけ動かないファクトを準備して臨んでみてください。


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