「気が置けない」と「気が抜けない」。
どちらもよく耳にする表現ですが、実は意味が真逆だということをご存じでしょうか?
特にビジネスシーンでは誤用が目立ち、印象を大きく左右してしまうこともあります。
本記事では、両者の違い・正しい使い方・例文・比較表を交えて徹底解説します。
結論:「気が置けない」と「気が抜けない」は真逆の意味
- 気が置けない: 遠慮せずに付き合える、親しい関係。
- 気が抜けない: 常に注意が必要で、油断できない。
つまり「気が置けない仲間」と「気が抜けない相手」では、
まったく逆のニュアンスになるため使い間違いは要注意です。
「気が置けない」の意味と例文
「気が置けない」とは、相手に対して気を遣いすぎず、安心して付き合える関係を表します。
仲の良さや信頼感を示すポジティブな言葉です。
例文:
・彼とは学生時代からの友人で、気が置けない関係だ。 ・同僚とは気が置けない仲なので、冗談も言いやすい。
「気が抜けない」の意味と例文
「気が抜けない」とは、油断できない・常に緊張感を持って臨む必要があることを表します。
こちらはネガティブなニュアンスが多く、プレッシャーのある場面で使われます。
例文:
・大事な商談が続いていて、毎日気が抜けない。 ・彼の前では気が抜けないので、疲れる。
比較表:「気が置けない」と「気が抜けない」
表現 | 意味 | ニュアンス | 使用場面 |
---|---|---|---|
気が置けない | 遠慮せずに付き合える、親しい関係 | 安心・親しみ・信頼 | 友人・同僚・親しい上司との関係 |
気が抜けない | 油断できず緊張が続く | 緊張・注意・プレッシャー | 商談・試験・プレッシャーのある場面 |
なぜ混同されやすいのか?
両方に「気」という言葉が含まれているため混同しやすく、
特に「気を使う」「気を抜く」といった日常表現の影響で、
「気が置けない」を「気が抜けない」と誤用するケースが多いのです。
しかし意味は正反対なので誤解を招きやすい点に注意が必要です。
ビジネスでの使い分け
- 同僚や仲間との関係:「気が置けない関係」と表現すると自然で好印象。
- 緊張感あるプロジェクト:「気が抜けない状況」と言うと的確に伝わる。
誤用してしまうと、親しさを伝えたつもりが「緊張する関係」と誤解されてしまう可能性があります。
特にメールやスピーチでは注意しましょう。

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まとめ
- 気が置けない= 遠慮がいらない親しい関係(ポジティブ)。
- 気が抜けない= 油断できない緊張状態(ネガティブ)。
- 意味は真逆!誤用は相手に誤解を与える可能性がある。
日常会話やビジネスで「この人は気が置けない仲間です」と言えると、
信頼感や親しみが伝わり、相手との関係もスムーズになります。
反対に「気が抜けない」と混同してしまうと、まったく逆の意味になるため注意しましょう。
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