会社を辞めて独立準備を始めるとき、多くの人が考えるのが、
「失業保険(基本手当)をもらいながら、副業を育てればいいのでは?」
という選択です。
しかし、ここには制度上の注意点があります。
さらに、退職後に加入する国民健康保険にも、知らなければ損をする「軽減措置」があります。
この記事では、失業保険と国民健康保険の関係を整理し、「今あなたが何を優先すべきか」という結論まで解説します。
失業保険は「働いていない人」のための制度
失業保険(基本手当)は、
- 就職する意思がある
- 働く能力がある
- それでも仕事に就けない
この条件を満たす人に支給されます。
そのため、開業届を提出して自営業者になると、「就職する意思がない」と判断される可能性があります。
原則として、事業を開始した時点で失業状態ではなくなるため、基本手当は支給対象外になります。
「とりあえず開業届だけ出しておこう」は、慎重に考える必要があります。
再就職手当という選択肢
一定の条件を満たして早期に就職・開業した場合、再就職手当(就業促進手当)を受け取れる制度があります。
ただし、
- 受給日数を一定以上残していること
- 安定した事業と認められること
- 事前の手続きが必要な場合があること
など条件があります。
単なる準備段階や不安定な副業では対象外になるケースもあります。
必ず事前にハローワークで確認してください。
失業保険受給者向け「国保の軽減措置」
退職後、国民健康保険に加入すると、前年の所得をもとに保険料が計算されます。
ここで重要なのが、
特定受給資格者・特定理由離職者に該当する場合の軽減制度です。
- 前年の給与所得を「30/100」として計算
- 結果として保険料が大幅に下がる可能性あり
これはかなり強力な制度です。
場合によっては年間で数万円〜十数万円の差が出ます。
自己都合退職でも、契約満了などの条件次第で該当することがあります。
離職票の離職理由コードを必ず確認しましょう。
よくある誤解
- 「失業保険をもらいながら自由に起業できる」→原則NG
- 「国保は高いから仕方ない」→軽減制度がある場合あり
- 「とりあえず開業届を出して節税」→タイミング次第で損
結論:まず守りを固める
判断フローはシンプルです。
- ハローワークで離職区分を確認
- 国保の軽減対象かチェック
- 失業保険を満額もらうか、再就職手当を狙うか比較
- その上で開業届のタイミングを決める
現金収入が安定しない独立初期こそ、制度を味方につけることが重要です。
焦って攻めるより、先に守りを固める。
これが退職後に失敗しない鉄則です。
まとめ:制度はセットで考える
- 失業保険と国民健康保険は連動している
- 軽減制度は知らないと損
- 開業届はタイミングが命
健康保険の具体的な選び方は、こちらの記事で詳しく解説しています。
開業後の節税戦略については、こちらも参考にしてください。
コメント