「〇〇さん、この資料のここ、数字が間違ってるよ。あと、この表現だと誤解を招くね」
上司からこう言われた瞬間、心臓がキュッと縮こまり、「すみません……」と消え入りそうな声で謝るのが精一杯。席に戻ってからは「ああ、またダメだった。私はなんて仕事ができないんだろう……」と、人格まで否定されたような気持ちで落ち込んでしまう。
かつての私は、まさにこの状態でした。上司からの言葉はすべて「私への攻撃」に聞こえ、何か言われるたびにビクビクしていました。
しかし、ある時尊敬する先輩にこう言われたのです。
「上司はあなたを攻撃したいんじゃなくて、仕事を前に進めたいだけだよ。『指摘』と『フィードバック』をごっちゃにしてない?」
実は、この2つは似て非なるものです。この違いを理解していないと、必要以上に傷つき、成長のチャンスを逃してしまいます。
この記事では、ビジネス初心者が陥りがちな「指摘」と「フィードバック」の混同を解き、上司の言葉をポジティブに変換するための捉え方のコツを、私の実体験を交えて解説します。
この記事を読めば、あなたはもう過度に落ち込むことはありません。「ありがとうございます!」と笑顔で返し、グングン成長できる人材になりましょう!
指摘とフィードバックの違い|定義と目的
まずは、それぞれの言葉が持つ本来の意味と、向いている方向(時間軸)を理解しましょう。
指摘とは|過去の事実・ミスに焦点を当てる
- 定義: 誤りや欠点、問題点を具体的に示すこと
- 時間軸: 過去(起きてしまったこと)
- 特徴: 事実ベースで、本来は感情を含まない
- 例: 「誤字があります」「計算が合っていません」
フィードバックとは|未来の改善・成長に焦点を当てる
- 定義: 行動の結果を評価し、より良い結果を出すための助言や軌道修正
- 時間軸: 未来(これからどうするか)
- 特徴: 相手の成長を目的とした建設的なアドバイス
- 例: 「ここは誤解を招きやすいから(指摘)、次は具体的な数字を入れると説得力が増すよ(フィードバック)」
私の実体験|指摘を人格否定だと勘違いしていた話
単なる「誤字の指摘」をされただけなのに、「注意力が足りない人間だと思われた」「もう信頼されていない」と、勝手に脳内でネガティブ変換してしまったことがあります。
一日中暗い顔で仕事をして、逆に周囲に気を遣わせてしまいました。今思えば、上司はただ事実を伝えただけでした。
指摘とフィードバックの違いを比較表で整理
| 項目 | 指摘 | フィードバック |
|---|---|---|
| 焦点 | 過去のミス・事実 | 未来の改善・成長 |
| 目的 | 間違いを正す(マイナスをゼロへ) | より良くする(ゼロをプラスへ) |
| 受け手の感情 | 痛み・反省・「すみません」 | 納得・意欲・「ありがとうございます」 |
| 聞こえ方 | 攻撃に感じやすい | 成長のための助言 |
指摘を成長の糧に変える3つの変換スイッチ
① 人格と事象を切り離す
言われているのは「あなた自身」ではなく、「成果物の一部の事実」です。「私がダメ」ではなく「このやり方が違った」と捉えましょう。
② 脳内変換|怒られた → 教えてもらった
上司が時間を割いて教えてくれるのは、期待の裏返しです。「わざわざ教えてくれてラッキー」と変換できると、気持ちが一気に楽になります。
③ 魔法の一言|次はどうすれば良いでしょうか?
指摘で終わらせず、自分から未来の話に持っていきます。
「ご指摘ありがとうございます。次は〇〇しようと思うのですが、いかがでしょうか?」と聞ければ、指摘はフィードバックに変わります。
まとめ|指摘は過去、フィードバックは未来
今回は、メンタルを守りながら成長するための「指摘」と「フィードバック」の違いを解説しました。
- 指摘は、過去の事実。「すみません」と受け止めるもの
- フィードバックは、未来への贈り物。「ありがとうございます」と受け取るもの
痛い指摘を受けた時こそ、深呼吸して「これは自分を成長させるためのギフトだ」と言い聞かせてみてください。
そのマインドセットが、あなたを強いビジネスパーソンへと育ててくれます。


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