ビジネスメールや年末のご挨拶文でよく使われる「ご高配」と「ご厚情」。どちらも相手への感謝や配慮を表す表現ですが、意味や使うシーンには微妙な違いがあります。私自身も最初は混同してしまい、恥ずかしい思いをしたことがあります。この記事では、その違いをわかりやすく解説し、実際に使える例文も紹介します。
「ご高配」とは
「ご高配(こうはい)」は、目上の相手の配慮や支援に対して感謝を述べるときに使われる表現です。ビジネスシーンでは「ご高配を賜り、誠にありがとうございます」といった形で用いられます。
つまり「ご高配」とは、相手が自分や自社に向けて示してくれた思いやり・支援に対する敬意を込めた言葉です。
「ご高配」の使用シーン
- 取引先からの支援に感謝するとき
- 挨拶状やメールの結びに使うとき
- 周年記念・式典・年末年始の挨拶文などフォーマルな文書
例文:
・平素より格別のご高配を賜り、厚く御礼申し上げます。
・皆様のご高配により、当社は無事に創立10周年を迎えることができました。
※個人的にこの言葉を使うと、ビジネスメールで丁寧な印象を与えやすいと思っています。
「ご厚情」とは
「ご厚情(こうじょう)」は、相手から寄せられた厚い思いや好意に対して感謝を示す言葉です。「ご高配」が配慮や支援への感謝を表すのに対し、「ご厚情」はより人間的な温かさを感じさせる表現です。
「ご厚情」の使用シーン
- お世話になったことへの感謝を伝えるとき
- 温かい心遣いに対して感謝を表すとき
- 送別会やお礼状など、ややプライベート寄りの挨拶文
例文:
・長年にわたり格別のご厚情を賜り、心より御礼申し上げます。
・退職にあたり、これまでのご厚情に改めて感謝いたします。
※私の経験では、送別会メールでこの表現を使うと親近感が増すイメージ。
「ご高配」と「ご厚情」の違い
両者は似ていますが、ニュアンスの違いを表にするとわかりやすいです。
表現 | 意味 | よく使う場面 |
---|---|---|
ご高配 | 相手の配慮・支援への感謝 | 年賀状・挨拶文・取引先宛てメール |
ご厚情 | 相手の厚い思いや心遣いへの感謝 | 送別会・感謝状・お礼メール |
つまり、形式的・ビジネス寄りなら「ご高配」、温かい人間関係寄りなら「ご厚情」を使うのが基本です。
誤用に注意すべきポイント
- 「ご高配」と「ご厚情」は似ているが、同じ文書内で混同しないようにする。
- 「ご高配」はビジネス定型文として無難に使えるが、「ご厚情」はやや個人的な色合いが強い。
- 相手や文脈に応じて選ぶことが信頼感につながる。
👉 他の敬語の違いについても以下の記事で解説しています:
「恐縮です」と「恐れ入ります」の違い
「ご教示」と「ご教授」の違い
「ご確認ください」と「ご査収ください」の違い
まとめ|ご高配とご厚情を使い分けて印象アップ
「ご高配」と「ご厚情」はどちらも感謝を表す敬語ですが、フォーマルさやニュアンスが異なります。
・ご高配=形式的・支援への感謝
・ご厚情=人間的・心遣いへの感謝
このように理解しておくと、場面に応じて適切に使い分けられるでしょう。
年末年始の挨拶文や感謝のメールでは、これらの表現を正しく使い分けることで、相手に「言葉を大切にしている人」という好印象を与えらるかと思います。
ブックマーク推奨!明日から使える表現です。
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