ビジネスメールでよく使う「ご足労」と「お手数」。似たように感じて、つい使い分けを迷った経験はありませんか?私も新入社員のころ、上司に「その使い方は少し違うよ」と指摘され、恥ずかしい思いをしたことがあります。この記事では、それぞれの正しい意味・使い方・違いをわかりやすく整理し、実際に明日から使える例文を紹介します。
ご足労とは
「ご足労」とは、相手がわざわざこちらへ来てくれることに対して敬意をもって労う言葉です。基本的には「来ていただくことに感謝しつつ恐縮する」ニュアンスで使われます。
ご足労の使用シーン
- 相手に会社や会場まで来てもらうとき
- 来訪に対して感謝を伝えるとき
- 来てもらうこと自体をお願いするとき
ご足労の例文:
- 本日はご足労いただき、誠にありがとうございます。
- お忙しい中ご足労いただき、感謝申し上げます。
- 恐れ入りますが、明日の会議にはご足労賜りますようお願いいたします。
私自身、取引先に来ていただいた際に「わざわざ来てもらって申し訳ない」という気持ちを込めて使っています。
お手数とは
「お手数」とは、相手に手間や労力をかけることに対して恐縮や感謝を表す言葉です。行動全般に対して使えるため、幅広いシーンで用いられます。
お手数の使用シーン
- 依頼やお願いをするとき
- 相手が作業や確認をしてくれたとき
- 謝罪とあわせて使うとき
お手数の例文:
- お手数をおかけしますが、資料のご確認をお願いいたします。
- 先日はお手数をおかけし、大変申し訳ございませんでした。
- お手数ですが、返信いただけますと幸いです。
私はメールで依頼を送るとき、必ず「お手数ですが〜」を添えるようにし、柔らかい印象を意識しています。
ご足労とお手数の違い
2つの表現の違いを表にまとめると、以下のようになります。
表現 | 意味 | 使用場面 |
---|---|---|
ご足労 | 相手がわざわざ来てくれることへの敬意と恐縮 | 訪問・来社・来場をお願い/感謝する場面 |
お手数 | 相手に手間や労力をかけることへの敬意と恐縮 | 作業依頼・確認・謝罪の場面 |
図解イメージ:
つまり、「移動=ご足労」「行動全般=お手数」と覚えると混乱しません。特にメールでは、相手が来る場合は「ご足労」、作業を依頼するときは「お手数」と使い分けるのが自然です。
ご足労とお手数の誤用に注意すべきポイント
- 「ご足労」は来てもらう場合のみ。メールや電話対応には使わない。
- 「お手数」は移動には使わず、作業や依頼に限定する。
- 感謝と謝罪のニュアンスを混同しないよう注意する。
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まとめ|ご足労とお手数を使い分けて印象アップ
- ご足労=来てもらうことへの感謝と恐縮
- お手数=作業や労力への感謝と恐縮
- 状況に応じて正しく使い分けることで、相手に丁寧で誠実な印象を与えられる
ビジネスシーンでの敬語は、少しの違いが印象を大きく左右します。正しく使い分けることで、相手への配慮が自然に伝わります。ぜひこの記事をブックマークし、明日からのメール文に活かしてみてください。
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