皆さん、ベーシックインカムって聞いたことありますか??
何、それ?
なんて思った人もいるんじゃないですか??
実は、私も、あまりよく分かっていない一人です(笑)
なので、ちょっと調べてみることにしました。
ベーシックインカムとは何?おいしいの?
ベーシックインカムとは、政府が国民の生活を最低限保障するため、年齢・性別等に関係なく、一律で現金を給付する仕組みのことです。
現在の日本での社会保障制度は、何か特定の事情が発生した時に給付される形で行われています。健常で労働が可能な人は、基本的に社会保障制度の給付対象になることはありません。
例えば、65歳を迎えると年金が、失業すると失業保険が、生活に困っている人には生活保護といったものが社会保障制度です。また、病気になった時健康保険から大部分の医療費が給付されるのも、その中の一つです。
このように、社会保障制度は何か事情が生じて、生活に支障が出る、もしくは負担が大きい時に支援してくれる役割を持っていて、誰もが平等に給付を受けられる制度ではないのです。
ベーシックインカムとは、労働することにより賃金を得て生活するというこれまでの生活スタイルを完全に転換するものなので、その影響は非常に大きいと考えられており、メリットやデメリットは論じられても、実際どうなるのかという結論は出ていない状況です。
ベーシックインカムのメリット
ベーシックインカムは、少し話を聞いただけなら、所得の低い人や働けない人、もしくは働きたくない人にとって夢のような話ですよね。
どんなことにも、メリット、デメリットはつきものですが、一見、現金のばら撒きのように感じるベーシックインカムにも、メリットがあるからこそ導入が検討されているようです。
ベーシックインカムで残業代や給与問題がなくなる。
ベーシックインカムは労働による所得の有無を問わないので、支給される最低限の生活保障よりも豊かな生活を送ろうと思えば、働くことに制限はありません。逆に、支給額で生活ができるのなら、働く必要はなくなります。
つまり、生活が苦しいからと無理な残業をしたり、待遇が不利な非正規雇用でも働き続けないといけないといった問題から開放されます。生活は保障されるので、自分で必要なだけ労働するというスタイルを保つことが出来るのです。
これにより、残業代の未払いや不当解雇による給与問題がなくなるとされています。
ベーシックインカムによりブラック企業が淘汰される。
ベーシックインカムによって、労働者は労働を選択できるようになり、過酷な労働時間や賃金の未払いを行うブラック企業は、淘汰されていくと考えられています。
ブラック企業で働かなくても、支給されたお金で生活出来るからです。
勉強やボランティアに時間を使う事ができる。
生活のために労働している人にとって、ベーシックインカムが導入されれば、働く時間が減り自由な時間が増えるのは確かです。
特に日本人は働きすぎだといわれており、擦り切れるまで働いて迎える老後ではなく、充実した人生を送ることができるようになります。
そうなると、勉強やボランティアなど自分の望む時間の使い方が出来るようになります。
ベーシックインカムのデメリット
では、ベーシックインカムのデメリットはどんなことでしょうか?
財源の確保が難しい。
ベーシックインカムには、多額の財源が必要なのはいうまでもありません。
国民一人ひとりの生活を完全に保障するには、税制での工夫が必要になると考えられています。
税制の財源確保にはいくつかの案があり、例えば、累進課税(所得に応じて税率が上がる課税方法)になっている所得税を収入に関係なく固定してしまう。そうすると、低所得者が大変になると感じますが、増税分よりもベーシックインカムでの収入が上回り、ベーシックインカムを必要としない高所得者層は、元から高い税率で納税しているのでそれほどの影響が出ないというのです。
何にせよ、大幅な改革が必要なのはいうまでもありません。
働かない人が増える。
ベーシックインカムで、最も大きなデメリットは、働かない人が増えるということでしょう。
働かなくても生活出来るのなら、誰も働かなくなってしまうという論理なのですが、そう単純な結果にはならない様です。
例えば、10万円の給料でぎりぎりの生活を送っている人がベーシックインカムで10万円支給されたとき、仕事を辞めてぎりぎりの生活を続けるでしょうか?むしろ、生活を豊かにする為に仕事を続けて20万円の収入で暮らしたいはずです。では、逆に100万円の給料で十分な暮らしをしている人が、ベーシックインカムで10万円支給されたからといって仕事を辞めて10万円の生活を始めるでしょうか?答えはこちらもノーですよね。
ベーシックインカムによって、労働の一部は失われるかもしれませんが、少しでも収入を増やしたい人は働くと考えられます。
経済競争力がなくなる。
働く人が減って、労働力が失われることによる産業の衰退、増税による物価上昇などで、ベーシックインカムが始まると、経済競争力がなくなることは懸念されます。
労働力については、生活保障があるので、賃金が安くてもやりたい仕事を選び、やりたくない仕事は敬遠されて賃金の上昇を招くといった現象が起こると考えられます。
その代わり、賃金が低くなる仕事も生まれるのですから、こちらは生産力が高まり、バランス次第だと考えられます。
まとめ
現在の日本は、年金の破綻や生活保護のほうが働くよりも高収入など、社会保障制度のひずみが大きく、いずれかは、変革を起こさないと、少子高齢化・人口減少に耐えられないと指摘されています。
このベーシックインカムはとても大きな改革で、その効果のほうは未知数だと考えられます。
ひょっとしたら、もう何年後かに、ベーシックインカムが用いられることもあるかもしれないですね。
何にせよ、生きやすい、安定した社会になってほしいと思うのは、きっと私だけではないはずですよね(^^)
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