日本人なので、私は毎日日本語を使っていますが・・・。
時々、日本語って本当に難しいな~(><) と心のそこから思う事があります。
とても綺麗な言葉でもあると思うので、大好きなのですが~。
「利用」と「活用」の意味の違い
突然ですが、皆さんは「利用」と「活用」の違いを説明できますか??
どちらも、何かを使うときに使用するような感じはうけますが、その使い方の違いを明確に説明することは難しいですよね??
このように、日本語には、同じような意味合いを持つのに、使う場面や使う相手によって意味合いは同じでも、違う日本語を用いることがあるのです。
だから、日本語って、すごく難しいのだと思います。
今回は、この「利用」と「活用」を例にあげて話をしていきたいと思います。
「利用」とは
「利用」とは、本来の目的以外のことに使い物事を便利にすること、自分が得をするために他人を使うこと なのだそうです。
つまり「利用」は「本来の目的以外のことに使い、便利にする」ことなので、何かを役に立つように用いることになります。
「利用」の例をあげて説明
例えば、電話帳で押し花を作る。
何だか、綺麗な例えですね(笑)
本来、電話帳は、電話番号が掲載されており、相手の電話番号を探したり、住所を確認したりする目的で作られたものですよね? 決して、押し花を作るための道具ではない。
けれど、押し花を作るには、もってこいの機能(重さや安定感)を果たします。 そうなると、「本来の目的以外の事に使い、便利にする」ことに使われているということになりますよね?
けれど、この「利用」ですが、対象となるものが「物」→「人」に変わると、途端に意味合いに変化が生まれてしまいます。
「利用」の例をあげて説明2 「物」→「人」
例えば、「自分の出世のために、部下を利用する」
どうですか??
この部下を利用した人に対して、私たちはネガティブな感情を抱かないですか?
自分の出世のために、他人を利用するなんて! しかも、それが自分の部下なんて!! と。
つまり、対象が物の場合の「利用」はポジティブな意味合いになり、対象が人の場合の「利用」はネガティブな意味合いになるのです。
「活用」とは
「活用」とは、そのものの能力をいかして使うこと、その人の能力を活かして使うこと をいいます。
意味だけを見ると「利用」も「活用」もそれほど違いがないように思えますが、決定的な違いは、「利用」が「本来の目的以外のことに使い便利にする」というのに対して、「活用」は「本来の目的の中で、その能力を最大限に活かして使う」というときに用いるということです。
「活用」の例をあげて説明
電話帳を活用し、町内の電話番号リストを作成する。
これは、電話帳の本来の活用方法である「電話番号を調べる」ということを使って、もっと利便性の高い、必要な人だけをピックアップしたリスト作成ということに使っているのです。これが「活用」なのです。
また、「利用」と違う点は、「活用」は対象が「物」→「人」に変わっても、ネガティブな意味合いにはならないということ。
どうですか? ネガティブな印象は感じないですよね??
対象が人 → 「自分が得をするために他人を使う」
対象が人 → 「その人の能力を活かして使う」
つまり、「利用」が自分のための利益を先に考えるのに対して、「活用」は相手を活かすことを先に考えるという点が違うのですね。相手を活かすことで、結果として利益をもたらすことがあるかもしれませんが、それはあくまでも結果であって、それを狙って行っているわけではないということです。
そうなると、自分でない誰か 「他人」を活用するということは、結果として、自分のためにもなる! ということなのではないでしょうか?
まとめ
・「利用」は「本来の目的以外のことに使い、便利にする」こと
・「活用」とは、そのものの能力をいかして使うこと、その人の能力を活かして使うこと
・利用:対象が物 → 「本来の目的以外のことに使い便利にする」
対象が人 → 「自分が得をするために他人を使う」
・活用:対象が物 → 「そのものの能力を活かして使う」
対象が人 → 「その人の能力を活かして使う」
・「利用」が自分のための利益を先に考えるのに対して、「活用」は相手を活かすことを先に考える
同じような意味合いだとばかり思っていた「利用」と「活用」にこんなに違う意味があったなんて、ちょっと驚きませんか?
本当に、日本語って奥が深いですよね。
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