「トランスヒューマニズム」という言葉を聞いたことがありますか?
ここ、数十年間で緩やかに定義されてきた新しい思想のことです。
トランスヒューマニズムって何??
世界トランスヒューマニズム協会によると
「トランスヒューマニズムとは、生命を促進する原則と価値に基づき、科学技術により現在の人間の形態や限界を超克した知的生命への進化の継続と加速を追及する生命哲学の一潮流である」
とのことです。
なんだか、難しくて私のような凡人には理解できない文章ですが・・・。
もう少し、分かりやすくいくとどんな思想なのか、少し調べてみることにしました。
トランスヒューマニズムが目指していることとは?
調べていく事でわかったのは、トランスヒューマニズムが目指していること。それは、高度な科学技術を利用することで、人間が、不老・不死・不労の社会を手に入れるということのようだということです。
確かに、高度な技術が確立されていけば、どんな病気も不慮の事故で身体の機能を失ったとしても、それをカバーしていく事が可能になるのだろうと漠然と考えることは出来ますよね。
つまり、心臓が悪いのであれば、悪い心臓の変わりに新品の機械の心臓を使う。事故で身体が動かないのであれば、脳内に電極チップを埋め込むことでこれまでのように身体を動かすことが出来るようになる、ということのようです。
それ以外にも、現時点で既に行われていることに、自分の手に自分の情報を入れたチップを埋め込んでおくことで、特定の機器に自分の名刺を、手をかざすだけで送信することができるというのです。そして、ゆくゆくはその情報で、自動車の鍵を開けたり、オフィスの入館証になったり、救急搬送時にその人の血液型や既往などの情報を瞬時に得られるような形になっていくのではないかと言われています。
そして、その先にあるゴールは化学とテクノロジーを駆使し、人間の「死」を乗り越えることなのだそうです。
「死」の時間が、どんどん先に延びてきている?
これは、私の思いなのですが、最近、人の寿命はかなり長くなってきていますよね?
それに伴ない、認知症などの病気が多く見られるようになってきている。
時代は「死ねない時代」になってきていると思うのです。
少し前であれば、家族の事を忘れてしまう前に、自分の身の回りのことが自分でできなくなってしまう前に、人は寿命を向かえ「死」を迎えていたのだと思います。
それが、病気を治す技術が進んできたおかげで、今までなら亡くなってしまっていたであろう病気にかかったとしても、命を永らえることができるようになってきた。
「死」の時間が、どんどん先に延びてきていると感じませんか?
この状況が続けば、ひょっとして、そのトランスヒューマニズムの考えが、現実になる日もそう遠くないのではないかと・・・。
だって、悪くなったところを新品の機械に取り替えていくことができるようになるといわれているのですもの。
そうなれば、必然的に「死」も遠くなっていきますよね?
けれど、それが、私たち人間にとって、果たして幸せをもたらすのかどうかは、今の私では到底想像もつかないことです。
また、そうなっていくと病気のことだけでなく、私たちの身体自体も変化していくと言われているようです。
例えば、事故で感覚を失ってしまった手を、最先端の技術を利用することで物に触れたことを感じることができるように研究が進んでいるそうです。
その技術がどんどん進んでいくと、そのうちに、手で握っただけで電子レンジのように物を温めることさえできるようになるかもしれないのです。
それって、人ではなく、半分、ロボットになってしまっている様に感じるのは、きっと私だけではないですよね?
どこまでの技術を、どこまで人の身体に適用させるのか、すごく難しい問題だと思いますが、これからはきっと考えていかなければいけない問題なのだと思います。
まとめ
・トランスヒューマニズムとは、高度な科学技術を利用することで、人間が、不老・不死・不労の社会を手に入れるということ。
・人間の、悪い部分、病気になった部分を、高度な技術によって新品の部品と交換し、ゆくゆくは不老・不死を実現していくという考え。
この考えが、実現するのはいつなのかは想像もできませんし、実際、現実になるのかも今の私には想像もできないのですが、大きな問題や、確執などが起こらずに、ただ、人が幸せになるためだけに、この技術が用いられたのなら、きっと未来はすばらしいものになるのだろうな~と、平々凡々な人間の私は思っています(^^)
コメント